40代女性が転職する際に必要な心構え

この記事では、40代の女性が転職を成功させるための要点について考察します。
40代になると「若年層を採用したい傾向にあり、40代以降は敬遠されるのではないか」と思う方々もおられるかと思います。
実際はどうなのか、データを見てみましょう。
40代の転職者数は他の年齢と比べて遜色ない
40代の転職者数は他の年齢層と比べて遜色がなく、年齢による採用差は限定的です。
総務省が公表した「労働力調査」によれば、40代の転職者数は他の年齢層に負けていないことが示されています。
一部の企業が若年層を優先することはあるかもしれませんが、データからはさほど気にする必要がないと考えられます。
ポイントは、「どんな貢献ができるか」ということ
転職成功の鍵は、相手企業が何を求めているかを理解し、自分がその要求に応えられることを示すことです。
転職で失敗するケースが多いのが、要求に応えられる実績を持っているのに証明できないケースです。この点に気づかずに「年齢のせいなのか」と思い込まれる方が非常に多くおられます。
過去の経験や実績を通じて、事実と数字を使って自身の価値を証明しましょう。
過去の経験や実績を用いて証明する例
例えば、相手の求めの一つに「マネージメント」があるとします。
そういった求めに対して、
- 10名の部下のマネージメント経験あり
- 部下の個別ニーズに焦点を当て、月次の個別面談を通じて、彼らのキャリア目標と長期的な志向を議論。
- 部下のライフスタイルと価値観に合わせて、カスタマイズされたワークスケジュールを提供。結果、モチベーションと満足度を向上させ、1人あたりの残業時間をX時間減少させた。
- 成果を数値化し、生産性の向上を達成。生産性の数値を使用して、部下の成果向上に貢献。結果売上がY%増加。
のような内容を具体的に示すことができれば採用が期待できます。
資格が重要とは限らない
転職に際し、「資格がないが大丈夫か」という悩みを聞くことがあります。
転職での資格の必要性は、職種に依存します。
保育士の募集であれば保育士資格が必要なのは言うまでもありません。
では、営業という仕事に対して、簿記の資格は有利でしょうか。
営業の仕事は、「自分が取り扱うサービスを用いてお客様の願望の実現、または課題の解決のお手伝いをすること」と定義できます。
ということは、「過去に、どんなお客様の願望の実現、または課題の解決をしてきたか」という実績が重要なポイントになります。
これまで営業事務をしてきた方は、営業部門の支援してきたはずです。
営業部門が抱える課題を推し量り、営業事務として支援した実績は確実に営業職で活かせます。
つまり、簿記資格は有効であるが、本質ではなくプラスアルファであると言えます。
職種や、相手が期待することによって、資格が必須な場合とプラスアルファの場合があると理解してください。
未経験は不利になるのか
先ほど述べたように営業事務の経験は営業で活かせるケースがあります。
前職の経験やスキルを活かす職種や業界を探し、アピールポイントを強調しましょう。
ジェンダー意識の高い企業を狙う
少子高齢化の影響で、多くの会社が人材不足に陥っています。
その中で、少しでも魅力のある会社にすることで採用を成功させたい会社が増えてきています。
その魅力の要素がジェンダーや人権への意識です。
これらの企業は、年齢や性別よりも能力と実績を評価する傾向があります。
育児休暇取得実績など、企業の採用基準を確認し、自身の価値をアピールしましょう。
「40代女性が未経験から転職しやすい業界・職種」というアドバイスは気にしないほうがいい
「40代女性が未経験から転職しやすい業界・職種」として、経験や資格の有無を問わない介護職や清掃などが紹介されている記事を見かけることがあります。
確かに納得できる部分もありますが、あなたの経験や実績を活かせる未経験分野があるはずです。
あなたは、やりたい仕事を探した上で「実績や経験が活かせるか」を基準にして応募する求人を選ぶことを検討してください。
以上、参考にしていただけたらと思います。