「自分の遺伝子を残す」という人間の本能を無視した人生を送る人に疑問を抱きます
公開日:2024年6月4日

当サイトに求職者の方から以下のような質問をいただきました。
転職してキャリアアップを目指している友人の女性の行動や意識に疑問を抱いています。
自分の遺伝子を残すことは生物の本能だと思いますが、彼女たちの中には残す必要はないという人がいます。
なぜ、彼女たちは本能に反するようなことを希望するのでしょうか?
以下が回答した内容になります。
価値観の変化などが背景にあると考えられる
この現象は、本能ではなく「女性は子どもを生んで一人前」「男は結婚して子どもを持ち、大黒柱になるのが当然」といった価値観が変わり、多様性を重視されるようになったのが背景にあるのではないでしょうか。
国立社会保障・人口問題研究所の「先進諸国の出生率をめぐる国際的動向」という研究によると、低出生率の原因として「女性の社会経済的地位の上昇」「社会全般の価値観の変化」などが挙げられています。
低出生率の状況は、経済水準の高い先進諸国の多くで共通の現象であり、例えばOECD加盟30カ国のうち、2005年に「1人の女性が一生の間に平均して何人の子供を生むかを表す"合計特殊出生率"が2を超えている国」はわずか5カ国しかありません。
なお、合計特殊出生率は2.0以下では人口が減少し、日本では2022年時点で1.26となっています。
このような研究やデータを踏まえると「本能」の問題ではなく、先進国に特徴的な現象と言えるのではないでしょうか。
以上、参考にしていただけたらと思います。