未経験の職種に応募する際の職務経歴書の書き方

ここでは、未経験の職種や分野への応募時における職務経歴書の書き方を解説します。
まずは職務経歴書の目的を理解しよう
職務経歴書は、人事担当者が「採用後にあなたが期待通りのパフォーマンスを発揮できるかどうか」を確認するための重要な材料です。
つまり、職務経歴書は「私は求められる働きをする人間です」ということを証明するための資料ということになります。
未経験の場合、どうやって「私は求められる働きをする人間です」ということを証明できるのか?
仕事は、「目の前の人々の課題を解決し、願望を実現すること」と捉えることができます。
例えば、事務の仕事を考えてみましょう。
会議で使用される書類の作成は、出席者同士の意思疎通や円滑なコミュニケーションを図ることで会議の目的を実現するための重要な役割を果たしています。
書類作成だけでなく「どのようなアプローチや工夫で、どのような役割を果たしたのか」ということは、どの職種でも重要なポイントです。
書類作成時、会議の目的を達成するための工夫を求められた場合
- 会議の目的を理解する
- 出席者の背景を調査する
- 視覚的な要素を活用し、理解しやすくするために図やグラフを使用する
- 目標達成のための情報を集め、今後に活かす
このようなアプローチで取り組んだ実績は、たとえば広報の仕事に役立つと考えられます。
「情報を発信する目的を理解し、対象読者を把握し、わかりやすく伝える方法を考慮し、伝達後の成果を評価し、次に活かす」という経験が活かせるはずです。
書類作成時、明確な指示に基づく堅実な作業を求められた場合
- 誤字脱字や情報の誤解を防ぐための注意を払う
- 明確な表現やフレーズを使用する
- 文書のフォーマットやスタイルガイドに従い、一貫性のある文書を作成する
- 納期を守るためにスケジュール管理に意識を向ける
- 進行中に疑問点が生じた場合、担当者に迅速に相談する
このようなアプローチで取り組んだ実績は、たとえば品質管理の仕事に役立つと考えられます。
規程やルールに忠実という経験が活かせるはずです。
求められる内容を理解する
先ほどは書類作成の2つのケースを紹介しました。
例えば、「指示どおりにきっちりした作業を求められる求人」に対して、「会議の目的を果たすための工夫を求められ、それに応えた」といった経験をアピールするのは、少し違ったアプローチです。
この求人に対しては、正確さや規則遵守などの経験をアピールすべきです。
もちろん、「会議の目的達成を支える工夫をし、要求に応じた」という経験も価値がありますが、主たるポイントではなくプラスアルファと考えましょう。
すべての経験を書くべきか
先述のように、職務経歴書を書く目的は、人事担当者に「この人を採用したら、期待通りの成果を上げられる」と思わせることです。
つまり、「求人企業が期待する仕事」に関することを書くべきで、そうでない業務経験を書いてしまうと「ノイズ」と感じられる可能性があります。
人事担当者は、多くの場合、人事だけでなく他の業務にも携わっています。
場合によっては、「読みたくないものを読ませてしまう」ことによって、残念な結果になる可能性があります。
もちろん、守備範囲が広いことを強調することは有意義なケースがあるので一概にNGとは言えませんが、「書きたいことを書く」のではなく、相手の気持ちを配慮を意識して書くことが大切です。
書いた後は「書きたいことを書いてはいないか。相手が納得するために必要なことだけを書いているか」を確認しましょう。
ベストなのは、第三者にチェックしてもらうことです。
以上、参考にしていただけたらと思います。